みそを仕込んで重しをしていると表面に液体が溜まるコトがあります。
*実際は、重しの重さ・環境・みその種類・季節によって左右する為、溜まりやすい人もいれば、ほとんど溜まらない人もいますのでご注意を!
この液体は取り除いた方がいいのかという質問があったので、今回はこの謎の液体に関して解説しちゃいます。
まず質問の答えから言うと・・・
「基本的には取り除かないで下さい!お宝を捨ててるのと同じですよ~><」が答えになります。
これは私達みそ屋の間では、「みそだまり(たまり)」と呼ばれるものになります。
そしてこれは出来上がると非常にレアで普通買えない貴重なモノなのです。
①なぜ液体がたまるのか?
→仕組みはシンプルで、みそを仕込んだ後に重しを乗せて下さい!とお願いしていますよね?重しの重さがみそにかかる事により、水分が上に上がりみその表面にみそだまりが溜まっていきます
*もともとの水分量の関係で米みそは、比較的溜まり易いですが豆みそは溜まりずらいですので特に豆みその方ですが、溜まっていなくてもご安心を!
◎重しをする事で、味噌の中の水分を一定にしバランスよく発酵を進めるという意味もあります(天地返ししなくてもいい理由でもあります)
②なぜとったらダメなのか?
→この表面の液体があると、みそと空気が直接触れる事を防ぎ、良くないカビや雑菌からみそを守ってくれる効果があります
そして最後は美味しく食べれる幻の調味料に変化します笑
③出過ぎには注意!
→表面にうっすらと液体が溜まるぐらい(1cmぐらい)ならいいですが、完全にみそが水没してしまっているようであれば、少し注意です。
その際は、
①少し重しを軽くしてあげる
②一次的に重しを外して、みそに水分を戻し、戻ったら再度重しをする
などのように、出過ぎを調整できるようになると一歩手前みそマスターに近づきます笑
幻の調味料「みそだまり」
最後まで少し残った液体は、みそ出しの際に別に取り分けておいて下さい。
この液体は、みその旨みがギュッと濃縮された醤油とみその間の味のような液体です。
大量生産のタンクや重しをしない製造方法ではこの液体は取れないかつ、ちゃんとした作り方だとほとんど量が取れないため一般にはほぼ流通していません。
*NHKのガッテンの撮影の際に実測しましたが、木桶仕込みの豆みそ約12トンから40L(約全体の0.3%)しかとれませんでした
使い方は、しょうゆの代わりに刺身や煮物に使ったり、しょうゆと割ったりしても美味しいですよ~!
また別の機会に美味しいたまりの使い方はしっかりご紹介しますのでお楽しみに!
最後がなんか宣伝になってしまいますが笑
桝塚味噌のオンラインショップで、豆みそのみそだまりを売ってますので興味ある方はこちらからどーぞ!