*カビを実際に取り除く作業の解説動画はページ下部にあります
お家でみそを仕込んでいたら表面にカビのようなモノが生えている・・・
もう食べれない?どうすればいいの?
という質問を受ける事があります。
最初にお伝えしますが、
”カビは生える”ものだと思って下さい!
普通に生えます!生えます!生えます!生えていいんです!
*もちろんカビが出ないで、そのままできる方もいますし一概には言えませんが
シンプルな原料(大豆、米、塩)だけで天然熟成させるお味噌は、プロが作っても生えます笑
みその表面は、どうしても少し空気に触れてしまったり(好気性の菌が増える状態)、季節によって湿度が気温も変化します。
栄養満点の培養液の上ぐらいだと思って下さい。
じゃあどうすればいいんだよ・・・何もしなくていいの?
*表面に塩を振ったり、上部の味噌を蓋みそとしているのは実は対策の一つです
という訳で、カビらしきものが実際に生えた時の対処法を紹介していきます!
*カビ、産膜酵母、アミノ酸の結晶の見分け方がわからない方は↓のページを先にチェック
①とりあえず色に注目!!
手作り味噌の表面にカビらしきものが生えていると思ったら、まずはその色に注目して見て下さい。
表面に出てくる微生物たちの中にも、取り除いた方がいいものと取り除く必要が無いものと2種類が基本あります。
〇白いカビ→取り除かなくてもOK
一番生えやすいです!!
これは実はカビでは無く「産膜酵母(さんまくこうぼ)」と呼ばれる酵母菌の一種か「チロシン(アミノ酸の結晶)」で、みその発酵・熟成にとって重要な微生物だったり発酵(分解)が順調に進んでいる証拠です。
身体に害はないですし、熟成中は取り除かないで大丈夫です。
出来上がった後は、見た目がよくない&風味(香り)が嫌いな方もいますし取り除いてOKです。
*透明な容器を使用している方は、容器の縁側が白っぽくなっている方もいると思いますがそれも産膜酵母ですよ
●青いカビ(黒・紫・青などカラフル系)→要観察or取り除く
見た目は幻想的です。そして少し立体的(もこもこ)でもあります。
ただ彼ら(カビ)は残念ながら、あまり身体に良くない可能性が高いので増える(カビの面積)ようであれば取り除く作業を進めしょう。
急に一晩で全体に生える事は無いので要観察中は1or2週間に1回程度見てれば大丈夫です。
*立体的では無く黒くなっている部分は、単に酸化しているだけの場合もあります
*少ししか生えていなければそのまま様子を見て増える気配が無ければ熟成完了時に取り除くでもOK
②取り除く時は、周りも一緒に!
では色もカラフルだし取り除くと決めた際に用意する道具は、スプーン!
スプーンでカビを丸ごと取り除いて下さい。
その際の注意点は、カビは菌糸類なので色が付いて目視できる部分以外にも根を張っていたりします。
なので取り除く際は、カビの周りも一緒に5mm~1cm程度、一緒に取り除いて下さい!
③取り除いた後は、後処理を!
*上記の画像はニンニクの殺菌作用(ヴァンパイヤ作戦)をテストしているものなので気にしないでください
取り除いた後は、その部分がクレーターのように少しへっこんでいると思います。
ですので、
・スプーンなどを使って平たくなるように均す
・塩(一つまみ)をカビがあった部分にかける
*アルコールがあれば、霧吹きなどでかけてあげてもいいです
・新しいラップなどで、表面を空気に触れないように覆う
など後処理をして、元の熟成の状態に戻してあげればOKです!
番外編:カビを生えずらくさせるには!?
まぁ色々方法はありますが、お家でやれる事は
①蓋みそ作戦
みその表面に塩など振って「蓋みそ」を作る
→表面の味が濃くなりますが「蓋みそ」と言って、表面のみそを蓋として使う方法です。出来上がった後に、表面1cmほどは「蓋みそ」として取り除く必要アリです
*みその表面に酒粕などを敷き詰める方もいますが、蓋を何でしてるかだけの違いです
②空気遮断作戦
現実的には完全に遮断は出来ないですが、カビは基本的には好気性(空気が必要)なので
・仕込んだみその表面をラップで覆う
・重しをかけて、みその表面に水分の膜を張る(たまりの活用)
*ただ出し過ぎもよくないのでここは注意が必要です
→【質問】みその上の液体を取ったほうがいいのか?を参照下さい
やり過ぎると本来の美味しいおみそを作るという一番の目的からズレてしまうので、カビにあまり敏感になり過ぎない方がいいかなと思います。
では、楽しい手前みそライフを!
動画での解説と実践は↓
似た質問は以下を参照下さい
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