お家でみそを仕込んでいる時に、表面は意識してたけど気付いたら側面に白い点々(カビ!?)が出てきた・・・
「これは一体何?悪いカビ?」
という質問をいただきました。
私が開催している手作り味噌教室では、色や状態の変化を分かり易く感じてもらえればという想いがあるので、あえて透明な容器を用意してます。
透明じゃない容器を使用している人は見えないと思いますが、発酵/熟成が進んでくると表面や側面に白いカビのようなものが出てきます。
最初に答えを言っちゃいますが、これはカビではありません。
そして皆さんが心配される身体に害があるやつではないので心配無用!
じゃあ、白いやつの正体は・・・
容器の側面はアミノ酸の結晶の可能性大
仕込んで数ヶ月した時に見えてくる容器側面の白っぽい点々や線状のものはアミノ酸の結晶になります!
→夏に味噌を仕込んだ場合や熟成が長くなると出やすいですが、味噌に含まれるアミノ酸が袋の側面に付着した結果、結晶化する事から生まれます
*色々なサイトでチロシン(アミノ酸の一種)とよく説明されていますが、正確にはチロシン以外のアミノ酸も結晶化しています
どうすれば・・・
→そのまま何もしなくてOK
気になる方もいると思いますが、カビでは無くアミノ酸の結晶(旨み)で身体に害は無いのでそのまま引き続き見守ってあげて下さい。
味噌の表面の白いものは産膜酵母(酵母菌)の可能性大
側面では無く、天面(上の表面)に白い点のカビのようなものが出てくる事もあります。
これは好気性(空気が好き)/耐塩性(お塩問題ないよ)の産膜酵母(酵母菌の1種)でこちらも身体に害は無いです。
ただ食べる際に香りなど風味を損なう可能性があるので最後にその部分だけ削って使ってもらえればと思います!
また出る可能性は低いですが、モコモコ&立体的な白いカビみたいなものが出る場合も非常にまれにあります。
これは純粋な白カビの可能性もありますので、念のためにすぐ取り除いた方がいいですね。
手作りみそをやっていると、表面や側面など色々な微生物の営みを垣間見る事があります。
経験則としてですが、味噌はちゃんと仕込めば皆さんが思っているよりずっと強い食べ物です。
本当に怪しい時は、見た目はもちろんですが実は臭い(香り)が全然変わってきます。これヤバイって感じますw
ぜひ皆さんの五感を使って感じて下さい!
*これは本当に大丈夫!?って場合は、なんかあっても嫌なのでお気軽に聞いて下さいね~
動画での解説と実践は↓
参考画像:カビ
参考画像:産膜酵母(酵母菌)
参考画像:アミノ酸の結晶