手作り味噌教室を始めた時に考えてた、1つの可能性というか期待
味噌のイノベーションを起こしてくれるのは、「手前味噌」かも・・・
今回色々縁あって、日本初の大豆の代わりにコオロギを使用した、コオロギ味噌に本気でトライする事になりましたが、実は東京でやった味噌造り教室に参加した1人の女性からこの話しはスタートします。
昆虫と味噌の出会い
過去に味噌作り教室に参加してもらって一緒に味噌を仕込んだある女性から
「私、昆虫食をやっているのですが昆虫を原材料に味噌を仕込めますかね?」
という連絡がきました。
面白そうだなー、どんな仕上がりになるのかーとワクワクしたので、美味しく出来るは分かりませんが、やってみましょう!とすぐどんな配合で仕込むか打ち合わせをしました。
過去に昆虫を原料にして味噌は仕込んだ事はないですが、まぁ大豆と同じたんぱく質かなぐらいで考えようぐらいな感じです。
結局仕込み日は、ヨーロッパイエコオロギ・フタホシコオロギ・バッタの計3種類を米こうじを使用し、大豆代替率10%で仕込みました。
初めての仕込みで色々反省はありましたが、食品として昆虫に向き合ったのは初体験で種類によって味や香りが違うのはけっこう驚きで、ホント面白かったですねw
ECOLOGGIEの葦苅さんとの出会い
昆虫を使った味噌を仕込んで1ヵ月後、あるイベントで食用コオロギの生産・販売のスタートアップをやっている葦苅さんに出会いました。
最初聞いた時、コオロギだと!?最近仕込んだやん!って思ってとりあえずしゃべりに行きました。
「どうも、味噌屋です。最近コオロギを使った味噌を仕込んだんですが・・・」
興味を持ってもらったみたいで、連絡先を交換して今度ゆっくりお話しをーみたいな感じでした。
そこからは早かったですw
もっかいお会いして話して、
味噌の話、食料問題、未来のタンパク源、コオロギの生産の話
色々面白いお話しも聞かせてもらい、じゃあやりましょう!準備と配合は考えるんで、いつ仕込むます?
こういうスピード感はホント最高。
コオロギ味噌製品化に向けて初仕込み
事前に打ち合わせした通り、「ヨーロッパイエコオロギの粉末」を使用し、大豆の代替率で10・30・50・100%(コオロギ歩合かw)で4種類に分け、後は麹の種類も米こうじ・豆こうじを用意して全部で6種類仕込みました。
前回の反省で、コオロギ粉末は味噌で使う状態の大豆に比べて水分量が少ないのでそこは調整しながら仕込みます。
せっかくの機会なので、ECOLOGGIEのお二人も味噌仕込みは初めてなので作業をしてもらいました。
コオロギ粉末は色が黒っぽいので、コオロギの量が増えるほど最初から色が濃くなります。
そして50%以上になってくると、水分量の調整が難しい・・
事前に計算もしてるけど、最後は触った感じで微調整しちゃいます。
まぁ勘ですねw
なんとか混ぜ込みまでできたら、最後の仕込みの工程!
ここは通常の味噌造りと変わらないので、いつもと同じように丁寧に!
なんとか仕込みを進めて、6種類のコオロギ味噌を仕込みました。
それぞれ香りが違ってどう発酵・熟成が進むことやら・・・
コオロギ味噌の熟成
今回は東京農工大の部屋を借りてそこで熟成を進めます。
25℃ぐらいに温度管理された部屋で、前はコオロギの飼育をしていたみたい。
味噌はそんなに手がかからないですが、いくつかチェックポイントと重しとかだけはお願いして、ここで発酵・熟成を待ちます。
次再会できるのは、数か月後。
香り・味・塩カドなどどうなっているか楽しみに待ちます!