桝塚味噌でのみその学校に参加された方は、蔵歩きの中で見たり触っていただいたあの150年前から使っている木桶のお味噌がついに出ました!
2年熟成させるのでオリンピックよりスパンは短いですが2年ぶりにこの桶が醸すお味噌の登場です。
150年桶(江戸桶)
この木桶は桝塚味噌で使っている木桶の中で一番古い大桶です。
2016年に私が結婚式を蔵の中であげた際に、数十年ぶりに木桶を外に出す機会がありました。
その際、1本の桶の底から「元治2年(1865年)2月 親方清松、頭乃松蔵、桶屋友蔵」と墨で書かれている文字を発見しました。
木桶が作られた元治二年(1865年)といえば江戸幕末、文久ー元治ー慶応と続く時代。
京では新選組の近藤勇が池田屋騒動で名をあげ、坂本龍馬が薩長同盟を画策しているとき、三河の桶屋清松・松蔵・友蔵は立派な大桶を作りました。
そんな木桶が巡り巡って今は桝塚味噌の蔵の中心(弁財蔵)で他の木桶たちとともに味噌を育てあげてくれています。
蔵人の手掘り
出来上がった味噌を掘る際は、蔵の場所・木桶の大きさによって手掘りか機械を使うかが決まります。
今回は昔ながらのスコップを使った手掘りです。
桶に蔵人が入り、少しずつ味噌の状態を確認しながら味噌を出していきます。
私が初めて桶に入ってこの味噌掘りやったのは中学生の夏休み。
部活で鍛えていたので楽勝かと思いきや、不安定な足場で掘っていくのは実はめちゃくちゃ大変だった思い出です。
当時いた年配の蔵人の方々に手と腕だけじゃなく、背中や足とかとにかく体で掘れって習いました。
150年桶の味噌
蔵、桶ごとに味には個性やクセが出るのは当たり前ですが、この桶で育った味噌を食べて感じるのは「裏切らない安心感」という言葉につきます。
原料の出来、天候、麹など色々な影響を受け味に少しずつ影響するのですが、そういったものをこの木桶や微生物たちが受け入れて、包み込んで仕上げてくれる感じです。
なんか最長老がこう発酵・熟成するといいんだよ!って道を示してくれてるイメージ。
色・つや、伝わらないけど香り含めていい感じです。
12月中は、桝塚味噌の直売店とオンラインショップで販売してますのでよかったらお試し下さい。
*特別品では無く、いつもの国産品と同じ価格ですw
*「日本の豆 粒八丁味噌」「日本の豆 八丁味噌(摺り)」っていう商品です
皆さんもぜひに150年以上に渡って味噌を育ててくれている木桶に思いを馳せながら食べてもらえると嬉しいです。
動画で「150年桶の話し」公開中↓