味噌は地域性やエリア性などが一番残っている、日本の伝統食品の一つです。
その中でも色が濃い(赤や黒っぽい)味噌は「赤みそ・赤だし・豆みそ・八丁味噌」など呼び方が、人や地域毎に違い分かり一般の方には分かりずらいですよね。
「最近、雑誌やテレビでやたらと聞く機会が増えたのですがイマイチ分かりずらい!」
ここを分かり易く教えて下さい!って連絡を頂いたので味噌屋が正しくお答えしていきまーす!
最近よく聞く「赤みそ」とは
これはその名の通り、見た目が赤っぽい(濃い)色をした味噌全般を指す言葉。
つまり、見た目だけ!!
原料や製法などはあまり関係無く、シンプルに見た目の色が赤っぽい(濃い)色をした味噌を指す総称なので、基本の味噌の4分類「米みそ」「豆みそ」「麦みそ」「調合みそ」のどれかは分かりません。
例)名古屋の赤みそ=豆みそ、仙台の赤みそ=米みそ、赤系の麦みそ=麦みそみたいな感じ
テレビ、本、レシピとかで「赤みそ」って言っても、それぞれの種類で味もタイプも個人の認識も全然違うからどれを指してるんだろーってのが本音
寿司屋のイメージ?「赤だし」
一般的には「豆みそ」をベースに、米みそを配合した色の濃い「調合みそ」を指します。
「だし」と名前についてますが、だしが入っているものもあれば入っていないものもあります。
*裏などに貼ってある、原材料表記を見るしか正確には判断できないです
けっこう色々なもの(カラメル色素、調味料など)が入ってたりするので、しっかり原材料表記を確認するのがオススメ!
名古屋めしのイメージ!誤解の多い豆みそ
原料が大豆・塩・水のみで、米や麦を使用せず大豆に麹を付けた「豆こうじ」を使用した長期熟成(1年~2年)が特徴の味噌。
生産地はほぼ愛知県で、東海地方(愛知・岐阜・三重)を中心に食べられているお味噌です。
NHKのガッテンの撮影の際に出ましたが煮込むと「旨み」が増すという特徴アリ。
だから名古屋めしは「みそ煮込み」「みそかつのタレ」「みそおでん」とか味噌を煮込んで使うのが多いのかもね!
NHKガッテンの赤みそ特集まとめ
よくある誤解
味が濃い(塩分が高い)
→実は塩分濃度は、他の味噌の標準に比べて低い(特殊な甘みそ系は除く)
→大豆しか原料で使っていないので、アミノ酸が豊富で旨みが強い
愛知の豆みそ「八丁味噌」
元々は愛知県岡崎市にある岡崎城から八町(約800m)離れた八丁村の近辺で作られた味噌をその村の名前を冠して八丁味噌と呼び始めたのが起源とされています。
製法・原料・熟成などに関して国が定める基準を満たした「豆みそ」を八丁味噌と呼ぶ事ができます。
*似ている言葉「三州味噌」
ほとんど「八丁味噌」と同じ意味で、愛知県の東部(三河地方)で作られた味噌を指す昔の言葉
分かり易くまとめ!
赤みそ→日本全国で作られる、色が濃い(赤い)味噌の総称
*正確な種類の判断は不可
赤だし(赤だし味噌)→豆みそと米みそや麦みそを配合した味噌
*しっかり原材料表記は見る!
豆みそ→米や麦を使用していない、大豆と塩のみで作られた長期熟成型の味噌
八丁味噌→愛知県で作られる国が定める基準を満たした豆みそ
ぜひ正しい知識を持って日頃使うお味噌を選べるようになると、味噌選びも楽しくなるのでぜひご活用下さいな!
赤みそに関する効果や効能は以下を参照下さい
プロが教える味噌作り教室の予約